『第44話 その船の名はユーフォニィ Spec II【Depth EX 2】』 をテンプレートにして作成
ページ一覧
開始行:
[[DAYS]]
* 第44話 その船の名はユーフォニィ Spec II【Depth EX 2】 [...
凛と美汐は港を歩いていた。天気はよく、穏やかな風と波に...
「全部、実習用なんですね」
「海洋調査船と漁船だよ」
「漁船……? 魚をとると挨拶でいっていたのは本当だったんです...
「事実だとも。意外と人気があるんだ」
奥に停泊している船を指さして美汐は、
「あれが母船です」
「こんな小さな船が母船とは、驚いた」
凛はコンクリートの上をゆっくり歩いて、母船を観察する。...
「クレーンがないようだが、引き上げはどうするんだい?」
振り返ると、いつの間にか美汐は凛のすぐそばに立っていた。
「この母船が少し沈むんですよ。ワイヤーで接続、巻き上げて...
「手の込んだことする。理にはかなっているのか?」
「そうですね、航行能力を失った潜水艇を回収するときにも使...
「なるほど、それは便利そうだ。出番がないことを祈るよ」
「同感です。出航しましょう。予定ポイントまでの間、船の中...
●
大型の母船だと長期航海を想定して居住性を高める工夫がさ...
「クルーザーのようだね」
「お客様に快適に過ごしてもらえるように、という工夫です」
「なるほど。これは売れそうだ」
「先生は買った人なんですから、好きに使っていいんですよ」
「一通り案内してもらってからにするよ」
客室の階段を上ると操舵室だ。一人用の操舵席だが空間には...
「二人交代できるようになっています。多くの場合はオートパ...
「制御AIもここに?」
「先生の横の柱状のユニットがそうです」
反対側に回り込んでみると、制御AIユニットの文字が印字さ...
「ふむ」
「どうかしましたか?」
「いや、操舵士がいてもいいと思ったんだが、この予定ならい...
「ええ、ですから、二人っきりですよ」
凛は外を見て、気が楽でいい、とつぶやいた。
「何か言いましたか?」
「気が楽でいい、といったんだよ」
その言葉に美汐は微笑んだ。
「すまない、電話だ」
「どうぞ」
凛は数歩離れて電話にでる。二三やり取りした後、すぐに戻...
「すまない。ゼミの子の実家が例の現象に巻き込まれたので急...
「中止して戻りますか?」
「いや、戻ってもできることはない。車を持っているメンバー...
「アクティブですね」
「若者は元気であってくれないと困る」
階段を降りながら、凛は笑う。そうですね、と美汐はうなず...
「見られるべきものは見せてもらったのかな」
「あとは、潜水艇への通路ですが、それは実際に潜るときに取...
「好きなものは最後まで取っておく派かい?」
「当ててみてください」
「自分のであればその時の気分に従うタイプだ」
「……正解です」
凛がソファに腰を下ろすと、美汐もそれに倣った。
「着くまでに今回の潜航の目的とコースの確認をしようか」
鞄から取り出したタブレットの画面をつつきながら凛は言っ...
「君は、猫か何かか」
「見て、わかりませんか?」
凛は悪戯っぽい笑みを浮かべる美汐を見て、猫だな、と結論...
終了行:
[[DAYS]]
* 第44話 その船の名はユーフォニィ Spec II【Depth EX 2】 [...
凛と美汐は港を歩いていた。天気はよく、穏やかな風と波に...
「全部、実習用なんですね」
「海洋調査船と漁船だよ」
「漁船……? 魚をとると挨拶でいっていたのは本当だったんです...
「事実だとも。意外と人気があるんだ」
奥に停泊している船を指さして美汐は、
「あれが母船です」
「こんな小さな船が母船とは、驚いた」
凛はコンクリートの上をゆっくり歩いて、母船を観察する。...
「クレーンがないようだが、引き上げはどうするんだい?」
振り返ると、いつの間にか美汐は凛のすぐそばに立っていた。
「この母船が少し沈むんですよ。ワイヤーで接続、巻き上げて...
「手の込んだことする。理にはかなっているのか?」
「そうですね、航行能力を失った潜水艇を回収するときにも使...
「なるほど、それは便利そうだ。出番がないことを祈るよ」
「同感です。出航しましょう。予定ポイントまでの間、船の中...
●
大型の母船だと長期航海を想定して居住性を高める工夫がさ...
「クルーザーのようだね」
「お客様に快適に過ごしてもらえるように、という工夫です」
「なるほど。これは売れそうだ」
「先生は買った人なんですから、好きに使っていいんですよ」
「一通り案内してもらってからにするよ」
客室の階段を上ると操舵室だ。一人用の操舵席だが空間には...
「二人交代できるようになっています。多くの場合はオートパ...
「制御AIもここに?」
「先生の横の柱状のユニットがそうです」
反対側に回り込んでみると、制御AIユニットの文字が印字さ...
「ふむ」
「どうかしましたか?」
「いや、操舵士がいてもいいと思ったんだが、この予定ならい...
「ええ、ですから、二人っきりですよ」
凛は外を見て、気が楽でいい、とつぶやいた。
「何か言いましたか?」
「気が楽でいい、といったんだよ」
その言葉に美汐は微笑んだ。
「すまない、電話だ」
「どうぞ」
凛は数歩離れて電話にでる。二三やり取りした後、すぐに戻...
「すまない。ゼミの子の実家が例の現象に巻き込まれたので急...
「中止して戻りますか?」
「いや、戻ってもできることはない。車を持っているメンバー...
「アクティブですね」
「若者は元気であってくれないと困る」
階段を降りながら、凛は笑う。そうですね、と美汐はうなず...
「見られるべきものは見せてもらったのかな」
「あとは、潜水艇への通路ですが、それは実際に潜るときに取...
「好きなものは最後まで取っておく派かい?」
「当ててみてください」
「自分のであればその時の気分に従うタイプだ」
「……正解です」
凛がソファに腰を下ろすと、美汐もそれに倣った。
「着くまでに今回の潜航の目的とコースの確認をしようか」
鞄から取り出したタブレットの画面をつつきながら凛は言っ...
「君は、猫か何かか」
「見て、わかりませんか?」
凛は悪戯っぽい笑みを浮かべる美汐を見て、猫だな、と結論...
ページ名:
サイト内検索
and
or
FrontPage
サイトトップに戻る
NAMED
ロッシュの限界
カッシーニの空隙
オールトの雲
エンケの空隙
EKBO Phase 2
電子遊泳/プリステラ
ゴースト1とアレゲな仲間たち
創者の憂鬱
濡れ羽色の恋
悪意なき悪意
リビングフィールド
Appleの回し者
青い星に届くまで
蜘蛛の糸
深遠の果てより
ぎょがんれんず
記憶の司書
天使のように君は立ってた
イデアダイバー
鎮痛の神
白波トップウォーター
霧の森の灯台守
真空のセントエルモ
↑
資料・小説など
設定資料
小説
追加シェル・バルーン
メモ
諸注意
ゴースト著作権意識
最新の20件
2024-12-15
『ポイント・オブ・ノー・リターン【G1-2】』
DAYS
2024-11-28
カッシーニの空隙
2024-11-17
『次のトラックを再生します【Depth EX 3】』
2024-10-20
『本は増えるもの【D-A-1】』
2024-10-02
『I see you【D-U-1】』
2024-09-14
『What you want(4)【D-L-4】』
2024-09-05
真空のセントエルモ
2024-09-01
『What you want(3)【D-L-3】』
2024-08-18
『What you want(2)【D-L-2】』
2024-08-04
『What you want(1)【D-L-1】』
2024-07-14
『第44話 その船の名はユーフォニィ Spec II【Depth EX 2】』
2024-06-30
『瞳の中の予感【D-F-1】』
2024-06-16
『境界線 5【G2-5】』
2024-06-02
『境界線 4【G2-4】』
『境界線 3【G2-3】』
『境界線 2【G2-2】』
『境界線 1【G2-1】』
『異界化現象 No.38【G1-1】』
『仕切り直し【Depth EX 1】』
Counter: 0, today: 0, yesterday: 0