『救出・後編【Depth 3】』 をテンプレートにして作成
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[[DAYS]]
*第3話 救出・後編【Depth 3】 [#c236c2c6]
「2時方向、約150m先にバイタルコアらしいのがあるよ」
「了解。そちらに向かう」
誠司は方向を変え静かに前進する。正面のライトが白い物体...
「見つけた。ユーフォニィのバイタルコアだ」
船外カメラが水滴型のバイタルコアが着底している様子をと...
「本当に機関ユニットとかがないね」
「周りに破片もないな。まるで整備のためにばらしたようだ」
「AIコアも見当たりません」
ディープブルーが静かに言った。姉妹だから気にしているの...
「ディープブルー、周囲にAIコアがないか探せ。シアーは周囲...
さらにりゅうじんは前進し、コックピットシェルに近づく。...
「誠司、窓を見て」
「……よかった、生きてるぞ」
小さい窓から、ユーフォニィのパイロットが手を振っている...
「作業用アーム展開……問題なし。フロートを掴んだ」
誠司は感圧式グローブを使って、作業用のアームを自分の腕...
「フロートをユーフォニィのコクピットシェルに取り付ける」
宣言と同時にフロートを前方のコックピットシェルに近づけ...
『こちらユーフォニィ、聞こえるか?』
「こちらりゅうじん。感度良好」
『救助、感謝します。あれにあいましたか?』
「あった」
『こちらが持っている情報を共有します』
「感謝する。あなたたちが浮上するまでの時間を稼ぐ」
『戦闘は避けてください。あれは人の可能性があります』
相手の声には焦りがあった。
「了解、戦闘は避ける」
『フロートとのリンク確立、浮上します』
「グッドラック、ユーフォニィ」
『グッドラック、りゅうじん』
フロートを展開し浮力を得たユーフォニィのバイタルシェル...
「ユーフォニィを襲った奴をどうするかだ」
「人、なんだよね」
「そこが問題だ。一撃くらわせておしまい、とはいかない」
「向こうは一撃をくらわせておしまいにできそうだけど……」
私は言葉を止めて、
「待って、ユーフォニィのテレメトリが届き始めたよ」
その言葉に誠司は顔をしかめた。
「沈んだほうの信号を受信しているのか?」
「うん。こちらに向けて高速で移動中。12時方向」
「相手は恐れを知らないな」
誠司は額の汗を拭いて、瞼を強く閉じて、そして開くと、
「ディープブルー、通信を試みてくれ。俺とシアーはそれまで...
「タツノオトシゴを使うよ」
「許可する。背に腹は代えられないからな」
私がパネルを操作すると、船体から小型の船が分離した。周...
「シアー、防御はぎりぎりまでとっておけ」
「了解。ちゃんと避けてね」
「任せろ」
「近接通信が可能な距離にいます。ブルースノーとの通信を試...
タツノオトシゴへの攻撃は最初の1回だけで止まった。次の攻...
「ブルースノーとの高速リンク確立しました。情報交換中」
ディープブルーが告げると、サブディスプレイに高速で文章...
「完了しました。ブルースノーは自らの意思であの存在に同行...
「自らの、意思?」
私の疑問にディープブルーは、
「はい、自らの意思です。この計画は数か月前から行われてい...
と答えた。私と誠司は息を飲んだ。ブルースノーが深海調査...
「最初の攻撃はなんだったんだ?」
誠司の疑問に私は答える。
「怖かったんじゃないかな」
「理解者を奪われると?」
「はい。そうではないと説得に成功しました」
とディープブルー。
「ひとまず戦いの危機は去ったか」
彼は身体の力を抜いて、シートに身体を預けた。パームレス...
「ブルースノーの稼働時間は?」
「残り720時間です。この件について、ブルースノーから提案が...
ディスプレイに出た文言にさっと目を通す。要約してしまえ...
「悪くはなさそう」
「こればかりは俺たちで決められない。大学の連中も交えて協...
「その旨を伝えておきました」
「ありがとう。しかし、ブルースノーからは一言もないのだな」
「その、話すのに夢中になっているのだそうです」
珍しくディープブルーが言いよどんだ。
「邪魔したら悪いね」
と私は笑う。
「とっとと退散しよう。帰還する」
苦笑いしながら、誠司はメインタンクをブロー。タンク内に...
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*第3話 救出・後編【Depth 3】 [#c236c2c6]
「2時方向、約150m先にバイタルコアらしいのがあるよ」
「了解。そちらに向かう」
誠司は方向を変え静かに前進する。正面のライトが白い物体...
「見つけた。ユーフォニィのバイタルコアだ」
船外カメラが水滴型のバイタルコアが着底している様子をと...
「本当に機関ユニットとかがないね」
「周りに破片もないな。まるで整備のためにばらしたようだ」
「AIコアも見当たりません」
ディープブルーが静かに言った。姉妹だから気にしているの...
「ディープブルー、周囲にAIコアがないか探せ。シアーは周囲...
さらにりゅうじんは前進し、コックピットシェルに近づく。...
「誠司、窓を見て」
「……よかった、生きてるぞ」
小さい窓から、ユーフォニィのパイロットが手を振っている...
「作業用アーム展開……問題なし。フロートを掴んだ」
誠司は感圧式グローブを使って、作業用のアームを自分の腕...
「フロートをユーフォニィのコクピットシェルに取り付ける」
宣言と同時にフロートを前方のコックピットシェルに近づけ...
『こちらユーフォニィ、聞こえるか?』
「こちらりゅうじん。感度良好」
『救助、感謝します。あれにあいましたか?』
「あった」
『こちらが持っている情報を共有します』
「感謝する。あなたたちが浮上するまでの時間を稼ぐ」
『戦闘は避けてください。あれは人の可能性があります』
相手の声には焦りがあった。
「了解、戦闘は避ける」
『フロートとのリンク確立、浮上します』
「グッドラック、ユーフォニィ」
『グッドラック、りゅうじん』
フロートを展開し浮力を得たユーフォニィのバイタルシェル...
「ユーフォニィを襲った奴をどうするかだ」
「人、なんだよね」
「そこが問題だ。一撃くらわせておしまい、とはいかない」
「向こうは一撃をくらわせておしまいにできそうだけど……」
私は言葉を止めて、
「待って、ユーフォニィのテレメトリが届き始めたよ」
その言葉に誠司は顔をしかめた。
「沈んだほうの信号を受信しているのか?」
「うん。こちらに向けて高速で移動中。12時方向」
「相手は恐れを知らないな」
誠司は額の汗を拭いて、瞼を強く閉じて、そして開くと、
「ディープブルー、通信を試みてくれ。俺とシアーはそれまで...
「タツノオトシゴを使うよ」
「許可する。背に腹は代えられないからな」
私がパネルを操作すると、船体から小型の船が分離した。周...
「シアー、防御はぎりぎりまでとっておけ」
「了解。ちゃんと避けてね」
「任せろ」
「近接通信が可能な距離にいます。ブルースノーとの通信を試...
タツノオトシゴへの攻撃は最初の1回だけで止まった。次の攻...
「ブルースノーとの高速リンク確立しました。情報交換中」
ディープブルーが告げると、サブディスプレイに高速で文章...
「完了しました。ブルースノーは自らの意思であの存在に同行...
「自らの、意思?」
私の疑問にディープブルーは、
「はい、自らの意思です。この計画は数か月前から行われてい...
と答えた。私と誠司は息を飲んだ。ブルースノーが深海調査...
「最初の攻撃はなんだったんだ?」
誠司の疑問に私は答える。
「怖かったんじゃないかな」
「理解者を奪われると?」
「はい。そうではないと説得に成功しました」
とディープブルー。
「ひとまず戦いの危機は去ったか」
彼は身体の力を抜いて、シートに身体を預けた。パームレス...
「ブルースノーの稼働時間は?」
「残り720時間です。この件について、ブルースノーから提案が...
ディスプレイに出た文言にさっと目を通す。要約してしまえ...
「悪くはなさそう」
「こればかりは俺たちで決められない。大学の連中も交えて協...
「その旨を伝えておきました」
「ありがとう。しかし、ブルースノーからは一言もないのだな」
「その、話すのに夢中になっているのだそうです」
珍しくディープブルーが言いよどんだ。
「邪魔したら悪いね」
と私は笑う。
「とっとと退散しよう。帰還する」
苦笑いしながら、誠司はメインタンクをブロー。タンク内に...
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