『救出・前編【Depth 1】』 をテンプレートにして作成
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開始行:
[[DAYS]]
*救出・前編【Depth 1】 [#ha8a6490]
この潜水艇「りゅうじん」には最大で四人乗れる。パイロッ...
いま、ここにいるのはパイロットの俺と副パイロットのシア...
隣のシアーが計器がひしめく右側の壁を向いた。何かあった...
「何か、いるよ」
とシアーははっきりした声で言った。計器の中に、ではなく...
左方向に回避しようとするより、"何か"が仕掛けてきた。船...
「警告、強力な現実歪曲場を観測」
支援コンピューターのディープブルーがアラートを上げる。...
「誠司、結界が破られそうだよ!」
その言葉に反射的にスロットルを突くと、電磁推進機が海水...
付近にそれらしい影がないことを確認し、俺は深く息を吐い...
「危ないところだったね」
彼女のユニークなところの一つは姿を隠す結界をはれることだ。
「魔法も防げるとは」
「防げないと見えちゃうでしょう?」
「ああ」
覗き見を防止するのにそこまでやっていたとは恐れ入る。
「ユーフォニィを沈めたやつか」
「多分」
俺の問いにシアーは少し疲れた様子で頷く。結界を張るのに...
「結界がなければ、船体が崩壊していた可能性が高いです」
「この船の表面は魔力反応装甲でできていただろう?」
「今まで観測してきたそれらとは違います。現状、対処は難し...
ディープブルーの言葉に俺は思わずうなる。
「どう逃げるか、あるいは戦うかか」
「索敵と防御なら任せて」
先の活躍から考えれば彼女以外に考えられない。ユーフォニ...
「盾は使えるよね」
「可能です。防御ならはタツノコはどうでしょうか」
タツノコはりゅうじんに搭載されている無人水中機で、普段...
「それなら結界も小さくできるし、いろいろ応用ができそう」
シアーの言葉が途切れた。
彼女を見ると、何か言いたそうに唇をわずかに動かし、視線...
「それは無理している大丈夫だ」
「少しは頑張るよ、私だって」
「わかった、頼りにしている」
諸般の事情で増えている使用可能武器リストを眺めながら、
「向こうが仕掛けてきたら、適当にやり返して時間を稼ぐ。よ...
「鬼ごっこかぁ。向こうは相手してくれるかな」
「おそらくな。奴の狙いはAIユニットだ」
俺の言葉をディープブルーが補足する
「信号途絶の直前に送信されたデータによると、ユーフォニィ...
「それだとどっちも狙ってない?」
シアーの言葉にディープブルーは、
「AIコアだけ急速に移動しました。持ち去られた可能性が高い...
「そんな、助けなきゃ」
シアーの言葉にディープブルーは一拍の間をおいて、
「ありがとうございます。しかし、今はユーフォニィの乗組員...
「優先順位があるだけだ。全員助けよう」
俺の言葉にディープブルーは短く、「はい」と返事をした。
「しかし、AIを狙い、魔法を使う海洋生物か」
進路をユーフォニィが沈んだポイントに向けながら俺は考え...
「イカじゃないかな」
「イカ」
「タコは私と被るから」
シアーはにっと笑う。
「さよか、タコ娘」
今でこそシアーは下半身を人の形にしているが、オフの時は...
「りゅうじんを中心にタツノコを展開する。少しでも観測網を...
「手前の分だけ結界をはるよ」
「任せた」
ふと、会話が途切れ、
「たぶん、寂しいんだよ」
シアーがぽつりとつぶやいた。
「相手がか?」
「うん、話し相手が欲しいんだ、きっと」
下手したら命を奪われたかもしれない相手のことを考えられ...
「強いな」
「なんとなく、想像はつくから」
浜辺で一人座り、波を眺めていた少女の姿を思い出す。ああ...
終了行:
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*救出・前編【Depth 1】 [#ha8a6490]
この潜水艇「りゅうじん」には最大で四人乗れる。パイロッ...
いま、ここにいるのはパイロットの俺と副パイロットのシア...
隣のシアーが計器がひしめく右側の壁を向いた。何かあった...
「何か、いるよ」
とシアーははっきりした声で言った。計器の中に、ではなく...
左方向に回避しようとするより、"何か"が仕掛けてきた。船...
「警告、強力な現実歪曲場を観測」
支援コンピューターのディープブルーがアラートを上げる。...
「誠司、結界が破られそうだよ!」
その言葉に反射的にスロットルを突くと、電磁推進機が海水...
付近にそれらしい影がないことを確認し、俺は深く息を吐い...
「危ないところだったね」
彼女のユニークなところの一つは姿を隠す結界をはれることだ。
「魔法も防げるとは」
「防げないと見えちゃうでしょう?」
「ああ」
覗き見を防止するのにそこまでやっていたとは恐れ入る。
「ユーフォニィを沈めたやつか」
「多分」
俺の問いにシアーは少し疲れた様子で頷く。結界を張るのに...
「結界がなければ、船体が崩壊していた可能性が高いです」
「この船の表面は魔力反応装甲でできていただろう?」
「今まで観測してきたそれらとは違います。現状、対処は難し...
ディープブルーの言葉に俺は思わずうなる。
「どう逃げるか、あるいは戦うかか」
「索敵と防御なら任せて」
先の活躍から考えれば彼女以外に考えられない。ユーフォニ...
「盾は使えるよね」
「可能です。防御ならはタツノコはどうでしょうか」
タツノコはりゅうじんに搭載されている無人水中機で、普段...
「それなら結界も小さくできるし、いろいろ応用ができそう」
シアーの言葉が途切れた。
彼女を見ると、何か言いたそうに唇をわずかに動かし、視線...
「それは無理している大丈夫だ」
「少しは頑張るよ、私だって」
「わかった、頼りにしている」
諸般の事情で増えている使用可能武器リストを眺めながら、
「向こうが仕掛けてきたら、適当にやり返して時間を稼ぐ。よ...
「鬼ごっこかぁ。向こうは相手してくれるかな」
「おそらくな。奴の狙いはAIユニットだ」
俺の言葉をディープブルーが補足する
「信号途絶の直前に送信されたデータによると、ユーフォニィ...
「それだとどっちも狙ってない?」
シアーの言葉にディープブルーは、
「AIコアだけ急速に移動しました。持ち去られた可能性が高い...
「そんな、助けなきゃ」
シアーの言葉にディープブルーは一拍の間をおいて、
「ありがとうございます。しかし、今はユーフォニィの乗組員...
「優先順位があるだけだ。全員助けよう」
俺の言葉にディープブルーは短く、「はい」と返事をした。
「しかし、AIを狙い、魔法を使う海洋生物か」
進路をユーフォニィが沈んだポイントに向けながら俺は考え...
「イカじゃないかな」
「イカ」
「タコは私と被るから」
シアーはにっと笑う。
「さよか、タコ娘」
今でこそシアーは下半身を人の形にしているが、オフの時は...
「りゅうじんを中心にタツノコを展開する。少しでも観測網を...
「手前の分だけ結界をはるよ」
「任せた」
ふと、会話が途切れ、
「たぶん、寂しいんだよ」
シアーがぽつりとつぶやいた。
「相手がか?」
「うん、話し相手が欲しいんだ、きっと」
下手したら命を奪われたかもしれない相手のことを考えられ...
「強いな」
「なんとなく、想像はつくから」
浜辺で一人座り、波を眺めていた少女の姿を思い出す。ああ...
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