『接触2【EW-B-4-2】』 をテンプレートにして作成
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開始行:
[[DAYS]]
* 接触2【EW-B-4-2】 [#p34b63c9]
突撃するブラック・アウトに気がついた敵の先頭集団がコー...
「さて、どこまで粘れるか……」
回避機動で空と海が急速に入れ替わる中、田辺は呟いた。山...
「私たちが落とされても作戦失敗だ」
エリスに釘を刺され、田辺はその通りだと苦く笑う。プレイ...
「下方の敵集団を中央突破する」
「了解。敵機竜の情報収集を開始する」
宣言と同時にブラック・アウトは機首を真下に向け、エンジ...
田辺はレーダーを確認する。敵集団が映っているが、母艦を...
「データは取れたか?」
エリスは田辺に見えるように撮影した敵の機竜の映像を出し...
「機種はグレイバーチャルスター中心だ。しかし、ほかの機竜...
「新顔はあの大ボスだけか。しかし、追ってこないのはなぜだ...
田辺は意識を後方に向ける。レーダーには敵が群れを成して...
「味方機竜隊の戦線離脱を確認。情報収集も達成したと判断す...
エリスの言葉に田辺は頷き、宣言する。
「そうだな。帰投する」
●
ブラック・アウトはギルド「エンケの空隙」の拠点がある都...
「相変わらず、対面を重視するな、スグリは」
「正しくは人間の感覚だ」
「人間の感覚か」
「機械の目と人間の目で判断したいのだと推測する」
「いい姿勢だと思うが」
そんなやり取りをしていると、ニーレンの街並みが見えてき...
「サトゥルヌス城管制から通信、中腹の基地に誘導されている」
「誘導に従う。――いったい、いつの間にそんなものを」
サトゥルヌス城の名前の通り、地上には石を積み上げてでき...
地下基地は自動化が進んでおり、着陸から駐機場の移動まで...
「勢いがあるな」
『スグリはこの部屋の奥だ』
通信機からエリスの声が聞こえる。彼女のプレイヤーキャラ...
●
「巨大不明飛行物体だと呼びにくい。何か名前が欲しいな」
「アーセナル・バタフライでどうか」
「いい名前だ。とんでもない火薬庫だよ」
「積載している機竜は数千単位だろう」
「強力なシールド、追尾式レーザーだけでも骨が折れます」
「違いない。それにあれだけ巨大な図体だ。まだ見せてない武...
●
さっそく、得られた情報をもとに議論が進んでいるようだ。...
「到着しました」
「ご苦労様、まずは座ってちょうだい」
「ありがとうございます」
許可を得て座る。どこから切り出せばいいのか思案している...
「機竜の防衛網を突破する方法はあります」
田辺とスグリの会話に周囲の者たちがぞろぞろと集まってき...
「やはり正面突破ですか?」
誰かが尋ねてくる。田辺は頷きと声で応じる。
「単純にいえばそうだ」
「敵の機竜は動きが鈍いのが理由だろうが、これが罠だったら...
発言者は第403飛行隊の小隊長だ。プレイヤーキャラクターは...
「その場合は乗ってやればいい。空中格闘戦は機竜乗りの十八...
「……思ったよりも脳筋だな」
相手が呆れているのは田辺も感じた。あげてのせてやろうと...
「機竜の相手は機竜がする。他の戦力でアーセナル・バタフラ...
「それなら、わかる。状況がシンプルになる」
田辺の説明に小隊長は満足そうに頷き、傷が痛むのか堪える...
「機竜への対処であれば、ノウハウはみな持ってます」
田辺はスグリを見ていった。所属する第500飛行隊を含め、機...
「そうね。問題はアーセナル・バタフライにどうやってダメー...
「あの防御を破るのは容易ではないでしょう」
超高高度からエーテルリアクターと重力を使って、音速の10...
「発言よろしいでしょうか」
控え目な声がした。振り返ると、ギルド「予報士の卵」所属...
「ええ、お願いするわ」
「周囲のエーテル濃度及び亜エーテル濃度が低いのは、アーセ...
大気中のエーテルを消費してアーセナル・バタフライは飛行...
「それは確定でいいのかしら?」
「気象予報、魔法、エーテル技術に詳しいメンバーでディスカ...
「強力なシールドを事実上、無限に使える、ということね」
スグリは自身の言葉を反芻しながら、どう攻略するか考えて...
「予想されるエーテル支配領域がこちらです」
彼は端末を操作して、テーブルの天板に領域図を表示させた...
「これは、竜のカテゴリ5に匹敵するぞ」
小隊長が呻く。竜はエーテル支配領域を持っている。大きけ...
『嵐と思って通り過ぎるのを待つのも手では?』
田辺が声の主を探すと、そこにはディスプレイがあった。ギ...
「それも手ではあるわ」
スグリは頷いてみせる。今のところ、攻撃をすれば反撃して...
「本当に嵐ならそれでいいのだけれど」
『何か目的があるのなら、そうとはいかない。困ったものです』
彼の懸念もその通りだ。こちらの利害と相反する目的を持っ...
『エンケの空隙、聞こえますか? こちら、205号砦。アーセナ...
ギルド戦の要所に砦は作られる。砦の建設予定地に遺跡にな...
『速度が落ちてる。何かする気だぞ!』
その言葉を裏付けるようにアーセナル・バタフライの装甲表...
『攻撃が来るぞ、退避だ、退避!』
叫ぶ声にはノイズが混じっていた。観測員たちが慌ただしく...
『こちら203号砦、衝撃波を観測した。巨大な煙も見える』
通信の主はわずかにためらってから、
『205号砦は消滅した可能性が高い』
「戦わないといけないタイプの嵐ですね」
津村の言葉に部屋の空気が変わる。戦って、勝つために。
終了行:
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* 接触2【EW-B-4-2】 [#p34b63c9]
突撃するブラック・アウトに気がついた敵の先頭集団がコー...
「さて、どこまで粘れるか……」
回避機動で空と海が急速に入れ替わる中、田辺は呟いた。山...
「私たちが落とされても作戦失敗だ」
エリスに釘を刺され、田辺はその通りだと苦く笑う。プレイ...
「下方の敵集団を中央突破する」
「了解。敵機竜の情報収集を開始する」
宣言と同時にブラック・アウトは機首を真下に向け、エンジ...
田辺はレーダーを確認する。敵集団が映っているが、母艦を...
「データは取れたか?」
エリスは田辺に見えるように撮影した敵の機竜の映像を出し...
「機種はグレイバーチャルスター中心だ。しかし、ほかの機竜...
「新顔はあの大ボスだけか。しかし、追ってこないのはなぜだ...
田辺は意識を後方に向ける。レーダーには敵が群れを成して...
「味方機竜隊の戦線離脱を確認。情報収集も達成したと判断す...
エリスの言葉に田辺は頷き、宣言する。
「そうだな。帰投する」
●
ブラック・アウトはギルド「エンケの空隙」の拠点がある都...
「相変わらず、対面を重視するな、スグリは」
「正しくは人間の感覚だ」
「人間の感覚か」
「機械の目と人間の目で判断したいのだと推測する」
「いい姿勢だと思うが」
そんなやり取りをしていると、ニーレンの街並みが見えてき...
「サトゥルヌス城管制から通信、中腹の基地に誘導されている」
「誘導に従う。――いったい、いつの間にそんなものを」
サトゥルヌス城の名前の通り、地上には石を積み上げてでき...
地下基地は自動化が進んでおり、着陸から駐機場の移動まで...
「勢いがあるな」
『スグリはこの部屋の奥だ』
通信機からエリスの声が聞こえる。彼女のプレイヤーキャラ...
●
「巨大不明飛行物体だと呼びにくい。何か名前が欲しいな」
「アーセナル・バタフライでどうか」
「いい名前だ。とんでもない火薬庫だよ」
「積載している機竜は数千単位だろう」
「強力なシールド、追尾式レーザーだけでも骨が折れます」
「違いない。それにあれだけ巨大な図体だ。まだ見せてない武...
●
さっそく、得られた情報をもとに議論が進んでいるようだ。...
「到着しました」
「ご苦労様、まずは座ってちょうだい」
「ありがとうございます」
許可を得て座る。どこから切り出せばいいのか思案している...
「機竜の防衛網を突破する方法はあります」
田辺とスグリの会話に周囲の者たちがぞろぞろと集まってき...
「やはり正面突破ですか?」
誰かが尋ねてくる。田辺は頷きと声で応じる。
「単純にいえばそうだ」
「敵の機竜は動きが鈍いのが理由だろうが、これが罠だったら...
発言者は第403飛行隊の小隊長だ。プレイヤーキャラクターは...
「その場合は乗ってやればいい。空中格闘戦は機竜乗りの十八...
「……思ったよりも脳筋だな」
相手が呆れているのは田辺も感じた。あげてのせてやろうと...
「機竜の相手は機竜がする。他の戦力でアーセナル・バタフラ...
「それなら、わかる。状況がシンプルになる」
田辺の説明に小隊長は満足そうに頷き、傷が痛むのか堪える...
「機竜への対処であれば、ノウハウはみな持ってます」
田辺はスグリを見ていった。所属する第500飛行隊を含め、機...
「そうね。問題はアーセナル・バタフライにどうやってダメー...
「あの防御を破るのは容易ではないでしょう」
超高高度からエーテルリアクターと重力を使って、音速の10...
「発言よろしいでしょうか」
控え目な声がした。振り返ると、ギルド「予報士の卵」所属...
「ええ、お願いするわ」
「周囲のエーテル濃度及び亜エーテル濃度が低いのは、アーセ...
大気中のエーテルを消費してアーセナル・バタフライは飛行...
「それは確定でいいのかしら?」
「気象予報、魔法、エーテル技術に詳しいメンバーでディスカ...
「強力なシールドを事実上、無限に使える、ということね」
スグリは自身の言葉を反芻しながら、どう攻略するか考えて...
「予想されるエーテル支配領域がこちらです」
彼は端末を操作して、テーブルの天板に領域図を表示させた...
「これは、竜のカテゴリ5に匹敵するぞ」
小隊長が呻く。竜はエーテル支配領域を持っている。大きけ...
『嵐と思って通り過ぎるのを待つのも手では?』
田辺が声の主を探すと、そこにはディスプレイがあった。ギ...
「それも手ではあるわ」
スグリは頷いてみせる。今のところ、攻撃をすれば反撃して...
「本当に嵐ならそれでいいのだけれど」
『何か目的があるのなら、そうとはいかない。困ったものです』
彼の懸念もその通りだ。こちらの利害と相反する目的を持っ...
『エンケの空隙、聞こえますか? こちら、205号砦。アーセナ...
ギルド戦の要所に砦は作られる。砦の建設予定地に遺跡にな...
『速度が落ちてる。何かする気だぞ!』
その言葉を裏付けるようにアーセナル・バタフライの装甲表...
『攻撃が来るぞ、退避だ、退避!』
叫ぶ声にはノイズが混じっていた。観測員たちが慌ただしく...
『こちら203号砦、衝撃波を観測した。巨大な煙も見える』
通信の主はわずかにためらってから、
『205号砦は消滅した可能性が高い』
「戦わないといけないタイプの嵐ですね」
津村の言葉に部屋の空気が変わる。戦って、勝つために。
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