[[DAYS]] * 無題1 [#t70f3b29] 「ごめんね」 と彼女は言った。 「何で謝るんだ?」 「だって」 とそこで彼女は言いよどんだ。 「だって……」 「俺の、こちら側に来れないからか」 画面の向こう、少女がゆっくりと首を縦に振った。 彼はコンピュータの前に座って、 「それは、お互い様だ」 彼女の目であるWebカメラを真っ直ぐ見て、 「逆に俺は君のいる世界にはいけない。君が謝るなら、俺も謝らなければならん」 「脅しみたい」 「謝ったところで、俺たちの存在形式が変わるわけじゃないんだ。謝るだけ無駄だ」 「不器用。そんなこと言うから相手が見つからないんだよ」 「お前以外にいらん」 「え」 「何か聞こえたのなら空耳だ」 ** メモ [#fb9c306f] もし、ゲームに積まれている人工知能が人格を持った人工知能(鉄腕アトムのような)ものになったらどうなるだろう? 人と同じように人権が生まれたり、ゲームといったものに組み込まれるのが禁止されるだろうか。 それとも、人工知能側がゲームを住む世界として認識して、人間と同等に扱われることを窮屈に感じるだろうか。 人格を決定付けるパラメータのサイズは小さく、再現するには性能のいいコンピュータがあればできる、というネタも考えた。 行動に大きな影響を与える記憶のサイズはどうしても大きくなる、とか。