『接触』 をテンプレートにして作成
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[[DAYS]]
* 『接触』 [#w2cb3631]
遥か下方で友軍が例の人型ロボットと空中戦を繰り広げている。
最初に放ったミサイル群はレーザによって大半が撃ち落された...
相手が放ったミサイルはこちらの機竜隊に向けて、無数に放た...
互いに消耗戦になっている。
「前に読んだ小説の主人公、役回りがこんなだっけか」
自分は戦いに参加せず、ずっと、戦況を見守り、情報を集め続...
たとえ、味方を見殺しにしても、帰還するのが使命だったか。
「この様子なら勝てそうだな」
『油断は出来ない。未知の兵装搭載の恐れがある』
「未知の兵器か。エーテルの減少は使わないとおきないからな...
『エーテル濃度低下現象は攻撃の予備動作だったと考えられる』
「あれだけの範囲でエーテルの濃度が下がるとなると……」
『目標周囲の空域が一瞬で吹き飛ぶだろう』
「それでもお釣りが来てもおかしくはない」
一瞬、各ディスプレイにノイズが走り、スピーカーからもノイ...
「どうした?」
『エーテルに乱れが生じた。機体に影響は無い』
「エーテルに乱れ?」
疑問を口にしながら、機竜を右に傾けて下の様子を確認する。
地表付近に光の粒のようなものが見える。
「まずい。あの光は……」
『エーテル転換反応確認。急速離脱しろ』
「くそっ」
舌打ちする田辺の下、大型の機竜が能力限界を超える加速で、...
両者のフレームが軋み、砕ける。
右足を失ったロボットはゆっくりと身体を傾け始めた。
が、地表付近の光の粒は密度を上げていくばかりだ。
ブラックアウトは機首を真上にあげて、最大速度で加速。
地表の様子を後方カメラで確認すると、フラッシュを焚いたよ...
次の瞬間、地表を覆っていた白い光が泡のように隆起し、はじ...
衝撃波が広がり、地表の森を焼き払い、攻撃を続ける機竜隊を...
光と風が止まるとそこには巨大なクレーターと砂っぽい空気、...
「……エーテルバーストか。大技だと聞いたが、まさかこうまで...
「離脱の指示が間に合わなかった」
「空中戦で燃料を消費しているんだ。指示が届いたところで逃...
「そういう問題ではない」
「そりゃそうかもしれないな。だが、俺たちの役割はこの情報...
「私は」
「黙れ。お前は考えすぎなんだ。いいか、勘のいい奴は自分で...
「すまない」
「……帰投しよう」
『了解』
基地に戻っても、田辺とエリスは会話をすることなく、田辺は...
「俺は何を言っているのだろう」
寝転がって見る天井は暗い。
明かりを点けていないのだから当然だ。
八つ当たりするのは子どもの証拠ではないか。
「……頭、冷やすか」
ふらついた足取りで浴室に向かう。
乱暴に服を脱ぎ捨て、乱暴にシャワーを浴びて、乱暴に身体を...
「……!!」
「様子がおかしかったので来たのだが……」
他でもないエリスだ。
「タイミングを誤ったようだ」
いつもと少し違う様子で回れ右をして向かう先は玄関だ。
混乱した思考回路が咄嗟に下した判断はエリスの腕を掴むこと...
伸ばしたところで、ホログラムに届くわけがないのだ、と途中...
が、伸ばした手はそのまま、エリスの右の手首をしっかりと掴...
「?!!」
「人間と話すには人間を模倣するのがもっとも、効率が良いと...
「……」
「田辺、衣服には身体を保護する機能がある。保護なしの人間...
「……服、着てくる」
調子が狂いながら、田辺は服を干した洗濯物の山から適当に拾...
気になったので田辺が振り返ると、エリスは田辺に背を向けて...
一応は配慮をしているようだ。
「終わったぞ」
「そうか」
「何で、お前が此処に居るんだ?」
「心配だったので見に来た。先に言ったとおりだ」
「だって、お前、防衛システムだって言ってただろ。どうして...
「それも先に答えた。人間と話すには人間を模倣するのがもっ...
「……心配して来るのはありがたいが、もう少し、人間の手続き...
「裸体を見られたのが恥ずかしいのか。綺麗な身体なのだから...
「そういう問題じゃないっ!!」
終了行:
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* 『接触』 [#w2cb3631]
遥か下方で友軍が例の人型ロボットと空中戦を繰り広げている。
最初に放ったミサイル群はレーザによって大半が撃ち落された...
相手が放ったミサイルはこちらの機竜隊に向けて、無数に放た...
互いに消耗戦になっている。
「前に読んだ小説の主人公、役回りがこんなだっけか」
自分は戦いに参加せず、ずっと、戦況を見守り、情報を集め続...
たとえ、味方を見殺しにしても、帰還するのが使命だったか。
「この様子なら勝てそうだな」
『油断は出来ない。未知の兵装搭載の恐れがある』
「未知の兵器か。エーテルの減少は使わないとおきないからな...
『エーテル濃度低下現象は攻撃の予備動作だったと考えられる』
「あれだけの範囲でエーテルの濃度が下がるとなると……」
『目標周囲の空域が一瞬で吹き飛ぶだろう』
「それでもお釣りが来てもおかしくはない」
一瞬、各ディスプレイにノイズが走り、スピーカーからもノイ...
「どうした?」
『エーテルに乱れが生じた。機体に影響は無い』
「エーテルに乱れ?」
疑問を口にしながら、機竜を右に傾けて下の様子を確認する。
地表付近に光の粒のようなものが見える。
「まずい。あの光は……」
『エーテル転換反応確認。急速離脱しろ』
「くそっ」
舌打ちする田辺の下、大型の機竜が能力限界を超える加速で、...
両者のフレームが軋み、砕ける。
右足を失ったロボットはゆっくりと身体を傾け始めた。
が、地表付近の光の粒は密度を上げていくばかりだ。
ブラックアウトは機首を真上にあげて、最大速度で加速。
地表の様子を後方カメラで確認すると、フラッシュを焚いたよ...
次の瞬間、地表を覆っていた白い光が泡のように隆起し、はじ...
衝撃波が広がり、地表の森を焼き払い、攻撃を続ける機竜隊を...
光と風が止まるとそこには巨大なクレーターと砂っぽい空気、...
「……エーテルバーストか。大技だと聞いたが、まさかこうまで...
「離脱の指示が間に合わなかった」
「空中戦で燃料を消費しているんだ。指示が届いたところで逃...
「そういう問題ではない」
「そりゃそうかもしれないな。だが、俺たちの役割はこの情報...
「私は」
「黙れ。お前は考えすぎなんだ。いいか、勘のいい奴は自分で...
「すまない」
「……帰投しよう」
『了解』
基地に戻っても、田辺とエリスは会話をすることなく、田辺は...
「俺は何を言っているのだろう」
寝転がって見る天井は暗い。
明かりを点けていないのだから当然だ。
八つ当たりするのは子どもの証拠ではないか。
「……頭、冷やすか」
ふらついた足取りで浴室に向かう。
乱暴に服を脱ぎ捨て、乱暴にシャワーを浴びて、乱暴に身体を...
「……!!」
「様子がおかしかったので来たのだが……」
他でもないエリスだ。
「タイミングを誤ったようだ」
いつもと少し違う様子で回れ右をして向かう先は玄関だ。
混乱した思考回路が咄嗟に下した判断はエリスの腕を掴むこと...
伸ばしたところで、ホログラムに届くわけがないのだ、と途中...
が、伸ばした手はそのまま、エリスの右の手首をしっかりと掴...
「?!!」
「人間と話すには人間を模倣するのがもっとも、効率が良いと...
「……」
「田辺、衣服には身体を保護する機能がある。保護なしの人間...
「……服、着てくる」
調子が狂いながら、田辺は服を干した洗濯物の山から適当に拾...
気になったので田辺が振り返ると、エリスは田辺に背を向けて...
一応は配慮をしているようだ。
「終わったぞ」
「そうか」
「何で、お前が此処に居るんだ?」
「心配だったので見に来た。先に言ったとおりだ」
「だって、お前、防衛システムだって言ってただろ。どうして...
「それも先に答えた。人間と話すには人間を模倣するのがもっ...
「……心配して来るのはありがたいが、もう少し、人間の手続き...
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