『アンダー・ア・バーニング・スカイ(3)【EW-B-8】』 をテンプレートにして作成
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開始行:
[[DAYS]]
* アンダー・ア・バーニング・スカイ(3)【EW-B-8】 [#d8fe967f]
アーセナル・バタフライの通路をアリウムたちは走りながら...
「ほかに制御できる場所を探す?」
アリウムの問いにハッカーが叫ぶ。
「たぶん、同じ手は使えない。使っても、さっきみたいになる...
「同意する。もっと別の方法が必要だ」
ボマーが静かに、だが、はっきりと聞こえる声で言った。
「機関部を破壊するのはどうか」
「ご自慢の火薬でどかーんってか」
クラッカーの冗談にボマーはしばらく考えるそぶりを見せて、
「艦橋が焼けたから、やれるかもしれない」
少なくと艦橋内の機材にダメージは与えられた。外の装甲に...
「狙いは機関部でいいと思う。入口を防御チームで固めて、破...
エプシロンが乱れた前髪を直しながら言った。
「機関室ならこの通路の先だよ」
アリウムがマップを見て叫ぶ。エプシロンには文字は読めな...
「行くよ、みんな」
異論がないのを確認して、アリウムたちは機関室に向かった。
●
機関室の直前でボマーはセンサー式の爆弾を設置し、機関室...
「あ、お前、あんとき、俺を殺したやつ」
土嚢代わりのバッグを持ってきた青年がアリウムを見て叫ぶ。
「初心者狩りしてるからだよ」
「選んで殺すのが上等かね」
「ボクの趣味だよ」
「ネギ坊主、やりあうなら外でやってくれ。ここは俺たちとこ...
奥のほうでは、ほかの者たちがチーム関係なく、機関の構造...
「消化器官か脳か……だな」
誰かが呟く。曲線の配管が複雑に絡み合っている様子はどち...
「脳だよ、これは」
エプシロンがコンソールから目を離さずに言った。
「巨大なエーテルリアクターと推進器を操作するための脳さ」
「じゃ、俺たちはこのバカでかい蝶のロボトミーするわけだ」
ハッカーの言葉にエプシロンは淡々と返す。
「ロボトミーはさっきしただろう。艦橋を破壊したんだから」
「じゃあ、これからやるのはなんだ。――外部環境データを見て...
「なら、欺瞞データを流し込む、温度センサーを小細工する、...
「あーセル・バタフライが原型をとどめたまま残れば、新たな...
オフィーリアの言葉にエプシロンは唸る。
「派手に自爆させたいが――」
クラッカーの言葉にアリウムは閃いた。
「エーテルリアクターで常に大量のエーテルを推進器に送り込...
「機体中央の空洞で亜エーテルをエーテルに変えて、そのまま...
「たとえば、センサーをごまかして、バランスを崩すとかさ」
アリウムの思い付きにクラッカーとエプシロンは並んで唸る。
「どうやったら爆発すると思うよ、えっちゃん」
「えっちゃんいうな。変換過多にしてやればいいと思う。想定...
「作戦としてはいいが、どうやって変換過多にさせるんだ?」
隊長の言葉にエプシロンは即答した。
「もう一回、ロボトミーだ。エーテルリアクターと推進器の制...
通路からボマーの設置した爆弾が炸裂した音が聞こえる。警...
「これは、せわしいな」
エプシロンはオフィーリアの重機関銃の音に硬直気味のクラ...
「続けるよ、くーちゃん」
「もう少しクールなのにしてくれよ」
「音はあってるだろう、だいたい」
「接合部はここだ」
エプシロンはコンソールから機関部の中枢を見た。コンソー...
「大当たりだ。破壊すべき部位が見つかったよ」
「では、掛かろうか」
ボマーは慣れた手つき、ほかのものはおっかなびっくりで爆...
●
アロー1は空中給油機から燃料を補給していた。安全空域のこ...
『艦橋が燃えているのを確認したが、依然侵攻中』
『突入組はどうなったんだ!?』
通信は混沌としている。通信先を空中給油機に切り替える。
「そろそろ迎えが必要だ。ちょっと、約束より遅れるだけだ」
『なにが根拠だ』
「願望だよ。――分離を確認した」
『こちらも確認した。安全距離確保。飛んでいけ、アロー1』
「感謝する。アロー1、発進する」
通信を切り、アロー1は叫んだ。
「感じろ。そして、行動しろ!」
推進器が竜に似た音を鳴らし、ノズルから青白い炎が大きく...
●
バリケード付近は大混戦の様相を呈していた。崩れかかった...
「これでマガジンは最後だよ。脱出分がなくなる」
「あの警備ロボットから弾は奪えると思います。規格が一緒で...
「そんなゲームみたいな……いや、ゲームか」
ボマーが叫んだ。
「設置完了した。いつでもタイマーを起動できる」
「アリウム、脱出するぞ」
「隊長、この状態で!?」
驚くアリウムに隊長は落ち着いた声で言った。
「その場にとどまるほうが不利だと言っただろう?」
フルフェイスのヘルメットのせいで表情は読めないが、不敵...
「脱出するよ、みんな。ボマー、タイマーは11分でお願い」
「セットした」
バリケードの数歩離れたところで隊長たちが右肩を前にして...
「帰るよ!」
宣言通りオフィーリアは敵から武器を奪い応戦する。横道に...
「残り5分だ」
ボマーが時間を告げるたびにアリウムは焦りを覚える。敵を...
●
「アロー1が急速接近中」
エリスが告げる。田辺はレーダーにアロー1のマーカーが映っ...
『おまえのところはバカぞろいか?』
フレア1の問いに田辺は返す。
「大馬鹿ぞろいだよ」
ついてくるフレア1を確認して、
「お前も立派な大馬鹿だ」
『うるせえ、アロー1を落とすぞ』
おそらく、アロー1と突入した部隊の合流はスムーズには行え...
「アンブロークン隊、全機へ。アロー1が迎えに行くぞ、邪魔者...
混成部隊の放ったミサイル群が敵機竜群に命中し、空に赤い...
●
「ハッチだ。みんな、開けるよ。風圧に備えて!」
軽量装備組が通路の配管や手すりを掴んだのを確かめて、ア...
「機兵……!?」
「間に当たったか、はやく乗れ」
機竜の側面にある扉が開き、階段が下りた。軽装組から順に...
「アリウムさんも乗ってください」
「離陸の許可はリーダーが出すものだ。だから先に乗れ」
オフィーリアと隊長の言葉にアリウムはアロー1のハッチ付近...
「弾はどれぐらいだ?」
「これで最後ですよ」
「全員乗ったよ、二人とも、はやく!」
アリウムが叫ぶとオフィーリアは扉に向けてテルミット手榴...
「全員乗機、発進して」
「アロー1、発進する」
彼の言葉通り、アロー1はアーセナル・バタフライを滑走する...
「0、どかんだ」
アーセナル・バタフライの異変がゆっくりと始まった。まず...
『こちらフローズンアイ、アーセナル・バタフライの破壊を確...
終了行:
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* アンダー・ア・バーニング・スカイ(3)【EW-B-8】 [#d8fe967f]
アーセナル・バタフライの通路をアリウムたちは走りながら...
「ほかに制御できる場所を探す?」
アリウムの問いにハッカーが叫ぶ。
「たぶん、同じ手は使えない。使っても、さっきみたいになる...
「同意する。もっと別の方法が必要だ」
ボマーが静かに、だが、はっきりと聞こえる声で言った。
「機関部を破壊するのはどうか」
「ご自慢の火薬でどかーんってか」
クラッカーの冗談にボマーはしばらく考えるそぶりを見せて、
「艦橋が焼けたから、やれるかもしれない」
少なくと艦橋内の機材にダメージは与えられた。外の装甲に...
「狙いは機関部でいいと思う。入口を防御チームで固めて、破...
エプシロンが乱れた前髪を直しながら言った。
「機関室ならこの通路の先だよ」
アリウムがマップを見て叫ぶ。エプシロンには文字は読めな...
「行くよ、みんな」
異論がないのを確認して、アリウムたちは機関室に向かった。
●
機関室の直前でボマーはセンサー式の爆弾を設置し、機関室...
「あ、お前、あんとき、俺を殺したやつ」
土嚢代わりのバッグを持ってきた青年がアリウムを見て叫ぶ。
「初心者狩りしてるからだよ」
「選んで殺すのが上等かね」
「ボクの趣味だよ」
「ネギ坊主、やりあうなら外でやってくれ。ここは俺たちとこ...
奥のほうでは、ほかの者たちがチーム関係なく、機関の構造...
「消化器官か脳か……だな」
誰かが呟く。曲線の配管が複雑に絡み合っている様子はどち...
「脳だよ、これは」
エプシロンがコンソールから目を離さずに言った。
「巨大なエーテルリアクターと推進器を操作するための脳さ」
「じゃ、俺たちはこのバカでかい蝶のロボトミーするわけだ」
ハッカーの言葉にエプシロンは淡々と返す。
「ロボトミーはさっきしただろう。艦橋を破壊したんだから」
「じゃあ、これからやるのはなんだ。――外部環境データを見て...
「なら、欺瞞データを流し込む、温度センサーを小細工する、...
「あーセル・バタフライが原型をとどめたまま残れば、新たな...
オフィーリアの言葉にエプシロンは唸る。
「派手に自爆させたいが――」
クラッカーの言葉にアリウムは閃いた。
「エーテルリアクターで常に大量のエーテルを推進器に送り込...
「機体中央の空洞で亜エーテルをエーテルに変えて、そのまま...
「たとえば、センサーをごまかして、バランスを崩すとかさ」
アリウムの思い付きにクラッカーとエプシロンは並んで唸る。
「どうやったら爆発すると思うよ、えっちゃん」
「えっちゃんいうな。変換過多にしてやればいいと思う。想定...
「作戦としてはいいが、どうやって変換過多にさせるんだ?」
隊長の言葉にエプシロンは即答した。
「もう一回、ロボトミーだ。エーテルリアクターと推進器の制...
通路からボマーの設置した爆弾が炸裂した音が聞こえる。警...
「これは、せわしいな」
エプシロンはオフィーリアの重機関銃の音に硬直気味のクラ...
「続けるよ、くーちゃん」
「もう少しクールなのにしてくれよ」
「音はあってるだろう、だいたい」
「接合部はここだ」
エプシロンはコンソールから機関部の中枢を見た。コンソー...
「大当たりだ。破壊すべき部位が見つかったよ」
「では、掛かろうか」
ボマーは慣れた手つき、ほかのものはおっかなびっくりで爆...
●
アロー1は空中給油機から燃料を補給していた。安全空域のこ...
『艦橋が燃えているのを確認したが、依然侵攻中』
『突入組はどうなったんだ!?』
通信は混沌としている。通信先を空中給油機に切り替える。
「そろそろ迎えが必要だ。ちょっと、約束より遅れるだけだ」
『なにが根拠だ』
「願望だよ。――分離を確認した」
『こちらも確認した。安全距離確保。飛んでいけ、アロー1』
「感謝する。アロー1、発進する」
通信を切り、アロー1は叫んだ。
「感じろ。そして、行動しろ!」
推進器が竜に似た音を鳴らし、ノズルから青白い炎が大きく...
●
バリケード付近は大混戦の様相を呈していた。崩れかかった...
「これでマガジンは最後だよ。脱出分がなくなる」
「あの警備ロボットから弾は奪えると思います。規格が一緒で...
「そんなゲームみたいな……いや、ゲームか」
ボマーが叫んだ。
「設置完了した。いつでもタイマーを起動できる」
「アリウム、脱出するぞ」
「隊長、この状態で!?」
驚くアリウムに隊長は落ち着いた声で言った。
「その場にとどまるほうが不利だと言っただろう?」
フルフェイスのヘルメットのせいで表情は読めないが、不敵...
「脱出するよ、みんな。ボマー、タイマーは11分でお願い」
「セットした」
バリケードの数歩離れたところで隊長たちが右肩を前にして...
「帰るよ!」
宣言通りオフィーリアは敵から武器を奪い応戦する。横道に...
「残り5分だ」
ボマーが時間を告げるたびにアリウムは焦りを覚える。敵を...
●
「アロー1が急速接近中」
エリスが告げる。田辺はレーダーにアロー1のマーカーが映っ...
『おまえのところはバカぞろいか?』
フレア1の問いに田辺は返す。
「大馬鹿ぞろいだよ」
ついてくるフレア1を確認して、
「お前も立派な大馬鹿だ」
『うるせえ、アロー1を落とすぞ』
おそらく、アロー1と突入した部隊の合流はスムーズには行え...
「アンブロークン隊、全機へ。アロー1が迎えに行くぞ、邪魔者...
混成部隊の放ったミサイル群が敵機竜群に命中し、空に赤い...
●
「ハッチだ。みんな、開けるよ。風圧に備えて!」
軽量装備組が通路の配管や手すりを掴んだのを確かめて、ア...
「機兵……!?」
「間に当たったか、はやく乗れ」
機竜の側面にある扉が開き、階段が下りた。軽装組から順に...
「アリウムさんも乗ってください」
「離陸の許可はリーダーが出すものだ。だから先に乗れ」
オフィーリアと隊長の言葉にアリウムはアロー1のハッチ付近...
「弾はどれぐらいだ?」
「これで最後ですよ」
「全員乗ったよ、二人とも、はやく!」
アリウムが叫ぶとオフィーリアは扉に向けてテルミット手榴...
「全員乗機、発進して」
「アロー1、発進する」
彼の言葉通り、アロー1はアーセナル・バタフライを滑走する...
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