DAYS

「どう?」
プレーンテキストのSSを読み終えた白の少女をのぞき込むように黒の少女が問うた。
「面白いわね。心理描写が丁寧で良かったわ」
「ありがとう。悪いところは?」
「戦闘の描写が弱いかしら。それを補うだけ心理描写が強いからいいと思うわ」
黒の少女はあごに手を当ててたっぷり数秒間考えて、
「数を重ねるしかないかぁ」
「練習あるのみ、でしょうね」
「あとは詳しい人に取材するとか」
そういった黒の少女は白の少女の視線に気がついた。
「実際に経験してみるのはどうかしら?」
「ありだと思う。でも、戦うってどうするの?」
「ダイブすればいくらでも経験できるわ」
「うーん」
唸る黒の少女に白の少女は続ける。
「良いオンラインゲームがあるの」
「それって、もしかして、Extreme World?」
「ええ、その通り。経験も取材もしたいようにできるわ」
悩む黒の少女に白の少女は追い討ちをかけた。
「言葉を主とした職もあるのよ。言霊を操る、ね」