Fine Lagusaz
ふと貪るのをやめて顔を上げ血に汚れた手を見る
あたりに満ちる生臭い鉄の匂い
散らばる骨と肉片
姿を失った魂の面影
振り返れば赤の足跡
それが今まで奪ってきたものと感じる
そしてこれが直視しないといけない現実
受け入れられないすべてを吐き出したい
どんなに苦しくても奪ったものは戻せない
流れる後悔の涙は頬を伝うだけ
手は唇の血を拭うだけ
足はただ絶望という明日へ踏み出すだけ
汚れていない人なんていないんですよ、きっと。
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