Feathery Instrument

Fine Lagusaz

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背景

AD2245 遙か遠い未来。

各分野の技術により人は空、陸、海、宇宙、小宇宙(人体)を支配するまでに至った。 そして、時の流れまでもその支配下におこうとしていた……。

あらすじ

試験型時空転移装置「BYT(バイト)」とその研究機関「Eihwaz(エイフワズ)」。

BYTの試運転中に発生した『事故(制御システムの暴走)』は一人の研究員の存在を抹消した。 その研究員の生きていた証は何処にも残っていない。 あるのは自分の記憶の中だけだった。

そして、また発生する『事故』、何事もなかったように復旧するBYTの制御システム。 時の流れの影響を受けず記録を続けているのはBYTのコアシステムのみ。

解析に取りかかろうとしたところ主人公に研究プロジェクトへの参加中止が通達される。 研究機関とBYTから離れ主人公は一人考える 「これには何かがある。真実が知りたい。」 その思いに突き動かされ主人公は動き出した。 残されたのは己の記憶と時を越える謎の金属片のサンプル。

流される『時』、戻される『時』、その果てに何が見えるのだろうか?

背景

世界観

背景のところで書いたとおり。 陸海空は気軽に遊べるぐらいのものになっている。

人体はクローン技術を応用した臓器移植やマイコンなどを用いた義肢・義手、医療ナノマシンの開発などなど。

医療に限らずすべての分野で爆発的進歩があったのは『崩壊』と呼ばれる世界戦争があったから 。 記述がとてもあいまいであり幅はあるがAD2050前後とされている。

(今でも衛星軌道上から地上を見るとあちらこちらにクレーターらしきものが見える) 被害などは不明だがかなり致命的なものだったのは容易に想像できる。

戦闘が発生していたのは地上だけであり衛星軌道上のステーションや月面は無傷だったので技術的な面での復興は早かったらしい。

またこの戦争時に国という概念は消失したらしく今のひとつの政府の状態になったらしい。 国と言うよりは地方と似た形でその国の文化らしい何かや言語が残っている。 AD2245ではそんなことがあったのかわからないくらい繁栄している。

Eihwaz【エイフワズ】

BYTの開発・研究をしているところ。

AD2145に持ち帰られた鉱物を研究していた研究部門が政府や親会社が資金提供などをして独立しEihwazとなった。 BYTがテストに入るまで100年の月日が流れていた・・・・。 名前はルーンから。 主な意味は変容、死、通過のための儀式、始まり、不老不死、限界、魔よけ。 このルーンは、『変容の時』を示す。

研究施設の電力は地下の核融合炉から得ている。

余った電力を使い地下で人工照明を用いた植物栽培などの実験も行われており数カ月は自給自足も可能とも言われる。

BYT【バイト】

BeYond the Timeの略、訳としては「時を越えて」 「試験型時空転移装置」が本来の名前で「BYT」は愛称。

AD2145に小惑星帯の資源調査へ向かった有人宇宙船が回収してきた未知の鉱物を使用している。

コアである時空計算ユニットと制御ユニットが独立していて制御ユニットは研究所施設外からも緊急時に限り操作可能。

主人公が調べたいのは時空計算ユニットの全ての演算記録がされているログのこと。 制御ユニットは複数のAIから構成される。

BYTのコアはサンプル同様人の感情によって動く。

サンプルより大きいので人では制御できないため無数のAIで脳や感情を再現する。

最初の時空転移で詩遠の存在が消されているが実はコアに組まれている。 正確には詩遠自体がコアで詩遠によって故意に起こされたもの。 その辺の話は零章で補完予定。

サンプル【さんぷる】

BYTのコアのかけら。 人の感情に反応して微小ながら時の流れを操ることができる。 持ち主の半径数メートルくらいが範囲。 またBYTによる時空転移の影響を軽減させる。 最初の時空転移で綾斗の記憶が残っているのはこれのため。

政府【せいふ】

Eihwazの予算の一部はここから出ている。 BYTは一大国家プロジェクトとも言える。

様々な思惑が交差しEihwaz内ではやりたいことができないと言った不満の声が上がっている。

キャラ設定

主人公 時瀬 綾斗(ときせ あやと)

Eihwazの研究者の一人。 ぶっきらぼうな性格。 とことん原因をこの目で、この手で突き止めないと気が済まない一面を持つ。 若手研究陣のリーダー的存在であり上からもまわりからも期待されていた。 あの事故が起こるまでは・・・・・。 妹の香奈には甘いという一面もある。 両親とはごたごたがあって香奈と町外れのマンションに一緒に暮らしている。

時瀬 香奈(ときせ かな)

綾斗の義妹。 兄の綾斗に影響されてEihwazに入る。 少し引っ込み思案な性格で他人を常に気遣っているような所もある。 が、意見が対立したときに自分の意見を通そうとする意志の強い面も見せる。

兄の家出につきあわされて綾斗と二人暮らしだが嫌いではないらしく本人なりに幸せなようだ。

椎名 明日歌(しいな あすか)

時瀬兄妹の幼なじみ。 性格は穏やかで面倒見が良い。

マイペースだがタイピングは異常な速度のため一部の研究員からは「光速の明日歌」と言われる。

彼女も綾斗と香奈を追いかけてEihwazまで入ってしまった一人で綾斗のぶっきらぼうぶりを心配している。 両親と弟の四人暮らし。

柴原 惣也(しばはら そうや)

年は60ぐらいの所長。 穏和そうな顔をしているが裏で何を考えているか分からないところもある。 それでも評判はそこそこいいらしい。 政府との繋がりはかなり深い人間。 詩遠のことは知っていたがBYTを完成させるためにわざと泳がせていた。

白石 雪音(しらいし ゆきね)

あまり喋らない、余計なことはしないという「無駄」といえる部分を削ったような面白みの欠片もない少女。 表情を変えずにBYTの調査をする綾斗を追い詰める。 ふとしたきっかけで二人の距離は縮んでいく。 通り名は白い死神(白き死神)でアンダーグラウンドでは恐れられている。

感情を無くした理由: 両親と共に交通事故に遭う。 幸い、雪音自身は命を取り留めるが両親は死亡する。 このことが精神的にも肉体的にもダメージを与えてしまう。

さらにこの後、適切なカウンセリングをすればある程度までは回復できたはずなのに政府が雪音を引き取り無理な訓練をさせたのが追い討ちをかけ感情というものを完全に消してしまった。

柊 詩遠(ひいらぎ しおん)

Eihwazに研究員として潜入していたがBYTの事故に見せかけて存在を消されてしまう。 BYTの鍵を握る女性。 行動のすべてが謎の人。 BYTのシステム全般に精通しておりメカニックとしてEihwazにいた。 AD2145の『External計画』にナノマシン工学の博士として参加。

発見したBYTのコアに使われる鉱物の解析中に発生した事故により体内のナノマシンとその鉱物が物理的融合をしてしまった。 BYTの可能性も危険性もすべて知っている。

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